まだ自己流で応募してるの?30代男性スキルなし転職の正解

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日曜の夜、布団に入ってスマホを開き、検索窓に「転職 30代 男性 スキルなし」と打ち込んだ。画面の光だけが明るい。隣では妻が寝ていて、子どもの寝息も聞こえる。「明日もあの職場か」と思った瞬間、気づけば検索していた。そういうことじゃないか?

俺もあの頃、まったく同じことをやってた。33歳、転職回数2回、どっちも大失敗。「自分にはスキルがない」と本気で思い込んでいた。だから転職サイトを開いても何も応募できない。エージェントに相談しようとしても「こんな俺が行っても時間の無駄だろ」と考えて閉じる。そのループを半年以上やり続けた。

今は転職支援の仕事をしながら、同じ悩みを抱えた人たちの相談を受けている。毎週何人もの30代男性と話してわかったことがある。「スキルがない」と言っている人の9割以上は、スキルの定義を間違えている。本当にスキルがない人なんて、ほとんどいない。

この記事では以下のことを、データと俺自身の失敗経験を交えながら正直に話す。

  • 「スキルなし」という自己評価がなぜ間違いなのか、その構造的な原因
  • 30代男性の転職市場の実態(厚労省データあり)
  • 「スキルなし30代男性」が狙うべき業界・職種の具体的な一覧
  • 自己流の転職活動がなぜ失敗するのかのメカニズム
  • 転職エージェントを使うべき理由と最初の一歩の踏み出し方

「大丈夫ですよ、転職できます!」みたいな根拠のない励ましはしない。データと体験談で話す。転職4回・うち2回は完全に失敗した俺が、全部正直に話す。

いいか。「スキルなし」という言葉でこの記事にたどり着いたなら、まずその自己評価を疑ってみてくれ。それが正しいかどうかは、この記事を読んでから判断してほしい。

就職支援のJAIC(ジェイック)
目次

「スキルなし」と感じるのは事実じゃない。その思い込みの正体を暴く

「スキル」の定義を間違えている人が9割

「俺にはスキルがない」という30代男性に、「具体的に何がないと思いますか?」と聞いてみると、答えはだいたい決まっている。「ITスキル」「英語」「資格」。この3つだ。

でもちょっと待ってくれ。それって本当に「スキル」の全てか?

俺が転職支援の仕事を通じて接してきた採用担当者の言葉を借りると、「30代の応募者に期待するのは、プログラミングができることでも、TOEICのスコアでもない。この人に業務を渡したら、ちゃんと回してもらえるかどうかだ」という話になる。

doda・リクルートの調査でも一貫してこの傾向は示されている。30代の中途採用において企業が最も重視する評価項目は「実務経験の具体的な内容」であり、資格保有との採用可否の相関は驚くほど低い。「資格があるから採用」ではなく、「この経験があるから即戦力になる」で採用が決まっているんだ。

つまり、30代が求められている「スキル」とは、こういうものだ。

  • 業務遂行力:納期・品質・コストを管理しながら業務を進める能力
  • 対人調整力:顧客折衝・社内調整・クレーム対応などの人間関係スキル
  • 後輩指導・育成経験:新人や部下に仕事を教えてきた経験
  • 業界知識・業務知識:8〜10年かけて自然と身についた特定領域の知見
  • 継続力・安定性:同じ職場で一定期間、安定して働き続けた実績

これを読んで「確かに俺もこれはやってきた」と思ったなら、あなたはスキルがある。ただ、それを「スキル」という言葉に変換できていなかっただけだ。

スキルって、やっぱりITとか英語とかじゃないの?俺、資格とか全然ないんだけど

違う。企業が30代に求めているのは、「この人に任せたら業務が回るかどうか」だ。10年近く仕事をしてきたなら、それが一番のスキルになる。資格は飾りにすぎない。

「事務しかしてこなかった」でも立派な実務スキルがある

「でも俺、ずっと一般事務か製造現場しかやってきてない。それって転職で使えるの?」という声が聞こえてきそうだ。正直に言う。使える。むしろ横スライドできる職種がいくつも存在する。

たとえば「一般事務」の場合、実際にやってきた業務を整理してみると、こうなる。

やってきた業務横スライドできる職種・業界
受発注管理・在庫管理営業事務・物流コーディネーター・EC運営
請求書処理・経費精算経理補助・財務事務・バックオフィス全般
社内システムの運用・入力IT運用保守・ヘルプデスク・業務SE
電話・メール対応カスタマーサポート・インサイドセールス
資料作成・会議設定営業アシスタント・プロジェクト管理補助

製造現場・物流でも同様だ。品質チェック・ライン管理・シフト調整・安全管理の経験は、品質管理・生産管理・倉庫管理職への横スライドに直結する。「ただの製造ライン作業だった」という人でも、工程の流れを理解した上での作業経験は、現場リーダー・スーパーバイザーポジションで即評価される。

これは俺の肌感覚ではなく、転職支援の仕事を通じて実際に見てきた事実だ。「スキルなし」と言って相談に来た人が、棚卸しをしてみたら「こんなにあった」と驚くケースが本当に多い。

「俺のキャリアに何の価値があるんだ」と思っていた俺の話

2回目の転職に失敗して、3ヶ月後。俺は自己流で職務経歴書を書いて、片っ端から応募を始めた。1社、2社、5社、10社。断られるたびに「やっぱり俺じゃダメなんだ」という気持ちが積み重なっていった。

最終的に50社に応募して、書類選考を通過したのはゼロだった。全滅だ。

その時の俺の職務経歴書を今振り返ると、正直ひどいものだった。「受発注管理を行いました」「顧客対応を担当しました」。何をどれくらいやったのか、何を成し遂げたのか、企業がそこから何を読み取れるのか。何も伝わらない文章を50社に送り続けていた。

スキルがなかったんじゃない。スキルを言葉にできていなかっただけだった。その違いに気づくのに、半年かかった。あなたには同じ回り道をしてほしくない。

30代男性の転職市場は「厳しい」のではなく「戦い方が違う」だけだ

厚労省データで見る30代男性の転職市場の実態

「30代の転職は厳しい」という言葉はよく聞く。でも、データはどう言っているか知ってるか?

厚生労働省の「雇用動向調査」によると、30〜34歳男性の転職入職率は約10%前後、35〜39歳男性でも約8%前後で推移している。これを見て何を感じる?10人に1人、または8人に1人が実際に転職しているということだ。市場は動いている。「30代は転職できない」という印象とは全然違う数字だろ?

「でも、35歳の壁って言うじゃないですか」という声も聞く。その正体は、転職サイト(特に一般の求人検索サービス)にある年齢フィルターだ。企業が出した求人票に「35歳以下歓迎」という条件がつくことで、検索しても引っかからなくなる。だから体感として「35歳を超えると応募できる求人が減った」と感じる。

でも、転職エージェント経由の非公開求人では、その年齢フィルターが存在しないケースが多い。エージェントは企業に対して「この人は35歳ですが、こういう経験があって即戦力になります」という提案をする。求人票のフィルターを超えた交渉ができるのが、エージェントの大きな強みの一つだ。

35歳の壁って言葉、よく聞きますが本当にあるんですか?転職できなくなるんじゃないかって不安で…

35歳の壁は、転職サイトの年齢フィルターと混同されがちだ。一方で、エージェント経由の非公開求人には年齢フィルターがないものも多い。だからこそ30代は、エージェントの活用が特に有効になる。

20代と30代では「採用される理由」がまったく違う

ここが一番大事なポイントだから、はっきり言う。20代と30代では、企業が採用する理由が根本的に違う。

20代は「ポテンシャル採用」が基本だ。「若いから伸びる。柔軟に仕事を覚えてくれる」という未来への期待値で採用される。つまり、現時点のスキルより「可能性」が評価される。

30代は「即戦力採用」だ。「この人に業務を渡せばすぐ回るか」という現時点の実力で判断される。これを聞いて「30代は厳しい」と思うかもしれないが、逆に考えろ。即戦力として評価されるということは、年収交渉で強気に出られる立場でもある。「私には○○の経験があり、御社のこの業務に即対応できます」という根拠ある交渉ができる。

30代で転職した場合、年収が維持または増加するケースは思っているより多い。厚生労働省の「転職者実態調査」では、転職後に賃金が増加した割合は約37%、維持は約30%で、合わせると約67%が年収を維持以上にしている。「転職したら年収が下がる」という思い込みもデータで崩れる。

俺が3回目の転職でようやく年収アップできたのも、「30代の戦い方」を理解してからだ。20代の時と同じように「とにかく応募する」「言われるままに応募する」ではなく、「自分の経験をどう即戦力として見せるか」を徹底的に準備した。その違いだけで結果が変わった。

「スキルなし30代男性」が本当に狙うべき業界・職種はここだ

30代未経験でも採用実績が多い4つの領域

闇雲に求人を眺めても消耗するだけだ。30代男性・スキルなし・未経験でも採用実績が積み上がっている領域は、大きく4つに絞れる。

①人手不足が構造的に続く業界(介護・物流・建設・警備)

少子高齢化・ドライバー不足・建設業の2024年問題など、採用難が構造的に続く業界は「30代未経験でも採用する」という企業姿勢が明確だ。ハローワークの求人票でも「未経験歓迎」「資格取得支援あり」という条件が多い。「未経験でも入れる→経験を積む→資格を取る→キャリアアップ」という道筋が明確に設計されている企業が多い。

②営業職全般

法人営業・個人営業を問わず、営業職は業界知識より「人と関係を築く力」「粘り強さ」「自分で動く主体性」が重視される。30代男性が持っている対人経験・社会人としての常識・家族がいる安定感(採用側の離職リスク低減という観点で評価されるケースがある)は、20代の営業候補にはない強みだ。

③IT業界のインフラ・運用保守系

「IT業界=プログラミングができないと入れない」と思っている人は多いが、それは誤解だ。インフラエンジニア・ネットワークエンジニア・運用保守・ヘルプデスクの領域は、プログラミングよりも「手順書に従って正確に作業する能力」「問題が起きた時に落ち着いて対処する能力」が求められる。未経験からでも「ITIL」「CompTIA」といった入門資格を取りながら入社できる企業が多い。

④製造業の品質管理・生産管理

製造現場の経験がある人はもちろん、「管理」「記録」「ルールを守る」という仕事をしてきた人にも向いている。品質管理は製品の検査・記録・改善提案が主業務で、専門的な理系知識よりも「細かいことへの注意力」「手順を守る几帳面さ」が重視される。未経験でも「QC検定」などの資格があると評価が上がる。

これらの領域は、リクナビNEXT・dodaで「未経験歓迎」フィルターをかけると常に大量の求人がある。単に「未経験OK」なのではなく、「30代でも採用した実績が積み上がっている」という点が重要だ。

「介護や物流は給料が低い」という誤解を解く

「そういう業界って、年収低いんじゃないの?」という疑問は正直なところ当然だ。でも、「30代男性だから就けるポジション」を考えると、話が変わってくる。

介護って年収低いんじゃないの?やっぱムリじゃん、家族養えないし

30代なら施設長候補や主任クラスとして採用されるケースもあるよ。年収450万超えのポジションも普通にある。現場スタッフ初任給と混同しないで

介護業界で言えば、現場スタッフとして入社した場合の初任給は確かに低め(年収270〜320万円台)のケースが多い。でも30代男性で「将来の管理職候補」として採用される場合は、最初から主任・リーダークラスの給与設定になることがある。施設長や事業所長になると年収500〜600万円台も珍しくない。

物流業界も同様だ。ドライバーとして入社した場合でも、大手運送会社の正社員ドライバーの平均年収は400〜450万円台。運行管理者の資格を取得して管理職になると、さらに上がる。倉庫管理・在庫管理の職種も、30代でチームリーダーとして入社するポジションは年収400万円台が現実的だ。

厚労省の「転職者実態調査」では、転職後1年以内に年収が回復または増加した30代男性は全体の約67%。すぐに前職を超えなくても、1〜3年で追いつくケースが多い。「転職直後は年収が下がるかもしれないが、3年後を見据えて選ぶ」という視点を持つことが30代の転職では重要だ。

転職先を選ぶ前に「自分の優先順位」を決めておけ

業界・職種の候補が頭に入ったところで、一つ重要なことを言っておく。転職先を選ぶ前に、転職の軸(優先順位)を必ず言語化しておけ。これをやらないと、俺みたいに「年収だけで選んで後悔する」という失敗パターンにはまる。

転職の軸として設定すべき5つの要素はこれだ。

  • 年収:最低ライン・現状維持・アップしたい、のどれか
  • 勤務地:通勤時間・転勤の有無・リモートワーク可否
  • 働き方:残業時間・休日数・フレックス可否
  • やりがい:仕事内容への関心度・成長できる環境かどうか
  • 人間関係・職場環境:チームワーク重視か個人裁量重視か

この5つに優先順位をつけて、「1番・2番・3番」を決めるだけでいい。全部満たす職場などまず存在しないから、何かを妥協することになる。そのとき「何は絶対に外せないか」が事前に決まっていれば、妥協するべきところとそうでないところが明確になる。

30代男性特有の話をすると、「子どもの年齢」と「配偶者の就労状況」は必ずこの軸に組み込んでくれ。子どもが小さいうちは「残業が少ない・転勤なし」が最重要になる家庭もある。配偶者が育休中・専業主婦の場合は「年収の下限ライン」が厳しくなる。家族の状況を無視して「やりがい優先」で転職先を選んで、後から家族に怒られるのは30代男性の典型的な失敗パターンだ。(これも俺の話だ)

30代男性が転職で失敗する「自己流パターン」と抜け出し方

典型的な失敗パターン「転職サイト登録→自己流で応募→全滅」

あなたはこのパターンに心当たりがないか?

STEP 1:とりあえず転職サイトに登録する。リクナビNEXT、doda、マイナビ転職。多いと10社以上登録する。
STEP 2:「未経験OK」「30代歓迎」のフィルターで求人を絞る。面白そうな求人は多い。でも応募するには職務経歴書が必要と気づく。
STEP 3:とにかく職務経歴書を書く。「○○業務を担当」「△△を経験」という羅列になる。「これで大丈夫かな」と不安になりながらも応募する。
STEP 4:1社落ちる。2社落ちる。5社落ちる。10社落ちる。「やっぱり自分じゃダメだ」という気持ちが積み重なっていく。転職活動を停止する。

これを読んで「まさに俺じゃん」と思った人は、落ち込まなくていい。このパターンにはまった原因は、あなたのスキルではなく、「やり方が間違っていた」という一点に尽きる。

失敗の根本原因は2つだ。

  • 自分の市場価値を客観視できていない:「この経験がどの職種・業界で評価されるか」が見えていない
  • 職務経歴書で実務経験を企業が求める言葉に翻訳できていない:「やってきたこと」は書けるが「企業が求めている人材像」として表現できていない

この2つを同時に解決できるのが、転職エージェントだ。次のセクションで詳しく説明する。

エージェント経由の書類通過率が自己応募の約3倍になる理由

数字から先に言う。リクルートエージェントの公開データによると、エージェント経由の書類通過率は自己応募と比較して約3倍の水準になる。「3倍?本当に?」と思うかもしれないが、仕組みを知れば納得できる。

なぜここまで差が開くのか。理由は「職務経歴書の言葉が変わるから」だ。

自己応募の職務経歴書は「自分視点」で書かれる。「○○業務を10年担当してきました」という書き方は、経験の事実は伝わるが、企業側の採用担当が知りたい「この人を採用したら何が解決するのか」という答えが書かれていない。

エージェントが添削すると「企業視点」の文章になる。「10年間の受発注管理の経験で、月平均500件の処理を確実にこなしつつ、ミス率を年間0.3%以下に維持してきました」という書き方に変わる。企業の採用担当は「この人がうちに来たら即使える」というイメージが持ちやすくなる。

自己応募とエージェント経由で書類通過率が3倍も違うんですか?そんなに変わるものなんですね…

職務経歴書の言葉が変わるからだ。自分で書くと”やってきたこと”になるが、エージェントが添削すると”企業が欲しい人材像”に変わる。同じ経験でも伝わり方がまったく違う。

職務経歴書の添削は通常2〜3回のやりとりで完成する。この過程で自分では気づいていなかった強みも「これ、アピールポイントになりますよ」と指摘してもらえる。つまり、書類添削は単なる文章の修正ではなく、自己認識の修正でもある。

「在職中に動く」ことが30代転職の鉄則

これだけは守れ。在職中に転職活動を始めろ。退職してから転職活動を始めるのは、30代男性にとって特に危険だ。

退職後の転職活動の最大のリスクは「焦り」だ。収入がゼロになると、「少しでも早く次を決めなければ」という心理が働く。その焦りが「次の会社もよく調べず内定が出たところに飛びつく」という行動を生む。これが、同じ失敗を繰り返す最大のパターンだ。

エン・ジャパンの調査では、転職後1年以内に再転職した人の約40%が「転職の軸を決めずに活動した」と回答している。収入が途切れると焦りが生まれ、その焦りが転職の軸を崩す。軸が崩れたまま転職すると、次の職場でも同じ不満を抱えやすい。結果として短期離職が重なり、30代で短期離職が2回以上あると書類選考の通過率が顕著に下がる。

「でも今の職場がブラックで本当に限界です」という場合はどうするか。在職中にエージェントに登録して、並行して活動を始めるのが正解だ。有給を使って面接に行く、ランチタイムに電話面談を入れる、朝の通勤前にエージェントとやりとりする。「在職しながら転職活動する」ことは多くの人がやっている。むしろその方が精神的な余裕が保て、転職先の選択眼が曇らない。

転職エージェントは「スキルがある人向け」じゃない。むしろ逆だ

エージェントのビジネスモデルを知れば誤解が解ける

「自分みたいなスキルなしがエージェントに相談しても、相手にされないんじゃないか」――この考え方、俺も2回目の転職失敗後にそう思っていた。完全な誤解だ。

転職エージェントのビジネスモデルを理解すれば、この誤解はすぐに解ける。エージェントの収益は「求職者から」ではなく「企業から」受け取る成功報酬型だ。転職者が内定を承諾すると、採用した企業がエージェントに「紹介手数料(年収の30〜35%程度)」を支払う。求職者からは一切お金を取らない。

つまり、エージェントにとって求職者は「スキルがあるかどうか」ではなく「最終的に転職が成立するかどうか」が重要だ。スキルが高い人でも、そもそも転職意欲が低い人に時間を使いすぎると採算が合わない。一方で、スキルに自信がなくても、転職意欲があり、しっかり準備できる人は一緒に取り組む価値がある。

実際、リクルートエージェント・doda・マイナビエージェントはすべて、公式サイトで「未経験の方、スキルに自信がない方もご相談ください」と明記している。これは建前ではなく、ビジネスモデルとして整合する姿勢だ。

もう一つ重要なことを言っておく。エージェントへの相談は「転職を決意した人が使うもの」ではない。「転職すべきかどうかを判断するために使うもの」だ。今の会社に残るという選択肢も含めて相談できる。「相談したからといって転職しなければならない義務は一切ない」。これを知るだけで、相談のハードルが大きく下がるはずだ。

スキルに自信がない人ほどエージェントの恩恵が大きい理由

むしろ「スキルに自信がない人」の方が、エージェントを使う恩恵が大きい。なぜかを具体的に説明する。

エージェントを使うことで得られるものを整理してみると、こうなる。

  • 自分では気づけない強みをプロの視点で言語化してもらえる:「スキルなし」という自己評価を客観視できる
  • 職務経歴書のたたき台を一緒に作ってもらえる:書けないと思っていた職務経歴書が、面談後には形になっている
  • 自分の市場価値が年収ベースの数字でわかる:「あなたなら○○万円台の求人に応募できます」という客観的な評価が出る
  • 非公開求人にアクセスできる:転職サイトには出ない年齢フィルターなしの求人が多数ある
  • 面接対策・年収交渉を代行・サポートしてもらえる:面接後のフィードバックと本番前の模擬面接が受けられる

これが全部、無料で受けられる。

自分の強みを言語化してもらえて、職務経歴書も一緒に作れて、市場価値も数字でわかる。それが全部無料なのか?やばくないか?

やばいだろ。だから俺は「エージェントはスキルある人向け」って思い込んで使わなかった昔の自分を殴りたい。全部使ったのは3回目の転職から。それで初めて年収アップできた。

30代男性が最初に登録すべき転職エージェントの選び方

エージェントは何社でも無料で登録できるが、全社に登録すると管理が大変になる。最初は2社に絞ることをすすめる。「1社だけ」では比較できないし、「5社以上」では対応が追いつかなくて中途半端になる。

30代男性が選ぶべき転職エージェントの基準は3つだ。

  • 求人数が多い:選択肢が広いほど、希望条件に合う求人が見つかりやすい
  • 30代の転職支援実績がある:エージェントにも得意年齢層がある。30代の転職を多く手がけているエージェントを選ぶ
  • 書類添削・面接対策が丁寧:特に「スキルなし」から転職する場合、書類の作り方と面接対策の質が結果に直結する

初回面談で確認すべきポイントも伝えておく。「私の経験で、どのような求人に応募できますか?」「現時点での想定年収帯を教えてください」「書類添削は何回まで対応いただけますか?」の3つだ。これを聞くだけで、そのエージェントの質とあなたへの理解度がわかる。もし「全然わかってない」と感じたら、担当者の変更を申し出ていい。担当者交代は普通のことで、遠慮する必要はない。

30代からの転職で後悔しないために、今すぐやるべき3つのこと

やること①:自己棚卸しで「見えていないスキル」を掘り起こす

エージェントに相談する前に、自分でできる準備をしておくと面談の質が格段に上がる。その準備が「自己棚卸し」だ。難しく考えなくていい。3ステップでできる。

ステップ1:これまで担当した業務を時系列で全部書き出す。「受発注管理」「電話対応」「会議の資料作成」のように、細かいことまで洗い出す。
ステップ2:それぞれの業務に「量」と「成果」を付け加える。「月500件の受発注処理」「ミスなし期間2年」など、数字にできるものは数字にする。数字にできない場合は「チームで最初に完成させた」「複数部署をまたいだ調整役を担っていた」のように役割・影響の言葉に変える。
ステップ3:それを「企業が必要としている場面」に当てはめてみる。「この経験はどんな職種で活きるか」をイメージする。ここがわからなければ、エージェントに「これはどう活かせますか?」と聞けばいい。

「資格の勉強を始めてから転職活動をしよう」という考えは危険だ。資格取得を転職の前提条件にすると、行動を先延ばしにする口実になる。まず棚卸しをして、転職活動を始める。資格の勉強はその並行でやればいい。「転職活動中に資格の勉強を始めました」というエピソードは面接でプラスに評価される。

やること②:転職エージェントに登録して1回面談を受ける

エージェントへの登録は、スマホで3〜5分あれば完了する。名前・生年月日・現職・希望職種を入力するだけだ。その後、担当者からメールか電話が来て、初回面談の日時を決める。面談は対面またはオンライン(Zoom等)で30〜60分。

この1回の面談で、あなたに確実に手に入るものが3つある。

  • ①自分の市場価値が年収ベースの数字でわかる:「あなたの経験なら○○万円台が現実的です」という客観的な評価が出る
  • ②職務経歴書のたたき台ができる:面談中のヒアリングを元に、担当者がたたき台を作ってくれる。ゼロから一人で書く必要がなくなる
  • ③今転職すべきかどうかの客観的なアドバイスが得られる:「今すぐ動くべき」「もう少し経験を積んでから」「今の職場で交渉してみる余地がある」など、状況に合ったアドバイスがもらえる

面談を受けてから「転職しない」という結論を出した人を、俺は何人も知ってる。それでいい。自分の市場価値を知るだけで、今の職場での給与交渉の根拠にもなる。動かない理由はない。

やること③:「転職の軸」を書いて家族に見せる

30代男性の転職で意外と見落とされるのが「家族との共有」だ。特に配偶者がいる場合、転職活動を一人で抱え込んで、内定が出てから初めて相談するケースが多い。これが後で大揉めになる。(俺も2回やった)

先ほど整理した「転職の軸(優先順位)」を紙に書いて、配偶者に見せてみてくれ。「年収の最低ラインはここ」「転勤はなしで」「残業は月30時間以内で探している」という具体的な条件を共有することで、配偶者の不安が減り、転職活動への理解と協力を得やすくなる。

配偶者の立場から見ると、「急に夫が転職する」という情報は不安でしかない。でも「こういう条件で、こういう理由で転職を考えている。まずエージェントに相談してみようと思う」と伝えられれば、「一緒に考える」という姿勢で協力してもらえる可能性が高い。在職中の転職活動は家庭内の理解があるかどうかで、精神的な安定がまったく違ってくる。

まとめ:30代男性・スキルなしから動き出すための3つのメッセージ

長くなったが、この記事で伝えたかったことを3行でまとめる。

  • 「スキルなし」は事実ではなく、スキルの定義を間違えていることで起きる認知の歪みだ
  • 30代男性の転職市場は不利ではない。20代と「戦い方が違う」だけで、正しい方法で動けば年収維持・向上しながらの転職は現実的だ
  • 最初の一歩は転職エージェントへの無料登録と1回の面談。3分で登録でき、転職しないという選択でも構わない

俺は転職4回して、うち2回は完全に失敗した。年収50万下がった。部署ごとリストラされた。50社に応募して全滅した。妻に泣かれた。それでも今は転職支援の仕事をしながら、同じ悩みを抱えた後輩たちに「俺と同じ失敗はするな」と伝えている。

あなたに同じ遠回りをしてほしくないから、全部書いた。

俺の屍を越えてくれ。

まず1社、エージェントに登録して、1回面談を受けてみてくれ。それだけでいい。

この記事を書いた人

現在31歳。エージェントを利用して27歳で転職するも、転職先の上司とうまくいかず3か月で鬱病発症&退職。
現在はフリーでゆっくり療養中。転職に失敗してしまう人を減らしたいと活動中。

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