結論から言えば、新卒でコンサルティング業界に入るべきという人はいません。
マイナビに勤めている友人から聞いた話では、今多くの就活生は


「自分の市場価値を高めるためにコンサルタントになりたい」
「将来起業するための準備としてコンサル業界で働きたい」

という希望が多いといいます。
こういった希望をもつ就活生も、必ずコンサルティング会社で働いたほうがいいかというとそうではないこともあるので、今一度検討してみることをオススメします。

例えば、起業意向のある就活生は、起業した後にその事業を軌道に乗せるためには
コンサルタントのような戦略思考も大事ですがむしろ営業をして案件や顧客を取ってくる力のほうが大事になってきます。
ですので、私はこうした方は営業職についたほうがいいのではないかと思っています。

一方で、ご認識の通り自分の市場価値を高める(市場価値の定義にもよるが、、)には
コンサルタントになることが他の職種よりも近道であることは確かです。

みなさんがコンサルティング業界に入るかどうか検討をするために、新卒でコンサルタントになった私が考えるメリットとデメリットをお伝えします。
是非読んでもらえると参考になると思います。

新卒でコンサルタントになるメリット

これは頭の使い方がスピーディーに向上していくということに尽きると思います。
どの時代、どの業種で働くとしても必須となるこのスキルが他の職種と比べて段違いに早く向上していきます。

頭の使い方といってもイメージが難しいかもしれませんので、少し分解してお話しますと、私は頭の使い方は3つの要素から成り立っていると考えています。

  1. 知識の量
  2. 知識のしまい方
  3. 知識の引き出し方

どういう知識を持っていて、その知識をどういう風に理解・整理していて、その知識をどうやって使っているか、これが頭の使い方です。

コンサルタントになると、知識のインプットは習慣化します。
クライアントの経営陣が持っている情報にはキャッチアップしないと信頼されませんので、日々の時事やニュースは当たり前に追っていきますし、名著とされている自己啓発本や文学についても頭に入れます。
さらにクライアントの業界についての産業書は政府の出している白書、コンサルタントとして知っておきたい経済学、経営学の知識などなど、、
日々情報もアップデートされていくので、インプットしなければいけない情報は膨大です。

それだけで月に1冊も本を読まない、なんて社会人とはどんどん差がついていきますよね。

こうした膨大なインプットをどうやって頭の中に入れておくかというスキルもついていきます。それぞれの情報を点として把握するだけでなく、それらの情報を深堀りしてそれぞれ繋げていくことで頭の中で論理だてて、あるいはストーリーだてて理解できるようになってきます。
一を聞いて十を知るではないですが、一聞いただけで十以上の関連知識が頭の引き出しに整理されていくイメージです。

そして、整理された情報は日々資料や会議の場でアウトプットされていきます。
よく聞くであろうロジックツリーなどの思考のフレームワークや、3Cや4Pなど経営のフレームワークに落とし込みながらアウトプットしていくので、体系的にアウトプットする力もついていきます。

上記のようなスキルや考え方は、もちろんコンサルタント以外の職種でも実践の機会はあります。しかし、実践の場が一番多いのはやはりコンサルタントです。
そのため、スキルの成長スピードが段違いに早いのです。

将来的にどんな仕事でも活躍したいし、その力を20代のうちにつけておきたいという就活生はファーストキャリアとしてコンサルタントを選択するのが正解かもしれません。

念のため、次に新卒でコンサルタントになるデメリットも紹介しておきます。

新卒でコンサルタントになるデメリット

成長が可視化しづらい

1つ目のデメリットは、コンサルタントとしての成長が可視化しにくいことです。
先に述べたような思考スキルをはじめとして、コンサルタントで身につくスキルのほとんどが無形で目に見えにくいスキルです。

そのため、自分からしても他人からしても、結局のところどれくらい成長しているのか
ということが見えづらくなってしまいます。

これは転職を進めるときに不利になる可能性があります。
自分がどういう成長をしてどういうことができるのか、言語化しにくいためです。

やっぱり激務

2つ目のデメリットは、激務であることです。
どれくらいの激務を想像してコンサルを志望しているかにもよりますが、
想像を超えて激務であった、と感じるコンサルタントは周りに多いです。

私のケースですと、新卒入社初日から帰宅時間は24時を超えていました。
そこから1年間はほとんど毎日終電かタクシーでの帰宅をしていました。
仕事をしているプロジェクトが落ち着いてきたなと感じる時期でも平均して21時から22時くらいに退社ということが多いです。

退勤後に趣味の時間を大切にしたいという人には向かないです。

最後に

以上メリットとデメリットいかがでしたでしょうか。
いろいろなサイトを見るといろいろな情報がありますので、そういったサイトに書いてあることとは別の視点から記載をしたつもりです。

いくらか参考になれば幸いです。

ただ激務はほかのサイトにもありましたが、、
ここは強調したほうがいいかと思い掲載しています。(本当に忙しいですよ。)

一生に一度しかない新卒採用ですので、しっかり考えて臨んでもらえればと思います。